健康経営オフィスとは？:健康経営に必須の取り組みを福岡の鍼灸師が紹介

健康経営を導入する企業が増えている中、注目されているのが「健康経営オフィス」。

例えば、自然光が入る明るい空間、体に負担をかけにくい椅子やデスクの導入など、
ただ働くだけの場所ではなく、従業員が心身ともに健康でパフォーマンスを発揮しやすい環境を整えたオフィスのことをいいます。

今回の記事では、健康経営の実現に欠かせない健康経営オフィスのポイントについて、福岡みらいテラス鍼灸の鍼灸師が紹介します。

健康経営オフィスってなに？

健康オフィスは、経済産業省による健康経営オフィスレポートで次のように紹介されています。

“健康を保持・増進する行動を誘発することで、働く人の心身の調和と活力の向上を図り、ひとりひとりがパフォーマンスを最大限に発揮できる場”

企業の成長のための投資である健康経営。オフィス環境を整備し健康的な働き方を促進させることによって、より大きな投資効果を期待することができます。

では、従業員の「健康を保持・増進させる行動を誘発する」ようなオフィス環境とはどういったものか、具体的なポイントを次から紹介していきます。

健康を保持・増進する7つの行動

経済産業省「健康経営オフィスレポート」では、オフィス環境において従業員の健康を保持・増進させる行動は下記のように大きく７つあるとされています。


①快適性を感じる
②コミュニケーションする
③休憩・気分転換する
④体を動かす
⑤適切な食行動をとる
⑥清潔にする
⑦健康意識を高める


それぞれの具体的な行動や、もたらされる健康増進効果について、健康経営オフィスレポートに沿って紹介していきます。

①快適性を感じる

「快適性を感じる」行動は以下です。

姿勢を正す　／　触感を快適と感じる　／　空気質を快適と感じる
光を快適と感じる　／　音を快適と感じる　／　香りを快適と感じる
パーソナルスペースを快適と感じる

上記の行動により期待される健康増進効果は以下があります。

・運動器・感覚器障害の予防・改善
・メンタルヘルス不調の予防・改善
・心身症（ストレス性内科疾患）の予防・改善

従業員にとって長時間過ごすオフィス。
定期的な換気、デスクやイスを見直すなど、快適な職場環境への改善は、身体への負荷・ストレスの軽減につながります。

②コミュニケーションする

「コミュニケーションする」行動は以下です。

気軽に話す　／　挨拶する　／　笑う　／　感謝する、感謝される
知る（同僚の業務内容、会社の目標など）　／　共同で作業をする

上記の行動により期待される健康増進効果は以下があります。

・メンタルヘルス不調の予防・改善
・心身症（ストレス性内科疾患）の予防・改善

ストレスを軽減し、心身の健康を維持・向上させる重要な行動であるコミュニケーション。
社内でコミュニケーションを活性化させる取り組みを実施することで、良好な人間関係につながります。

③休憩・気分転換する

「休憩・気分転換する」行動は以下です。

飲食する　／　雑談する　／　新聞を読む　／　インターネットをみる
音楽を聴く　／　整理整頓をする　／　遊ぶ　／　仮眠する、安静にする
昼休みをしっかりとる　／　ひとりになる　／　マッサージを受ける

上記の行動により期待される健康増進効果は以下があります。

・運動器・感覚器障害の予防・改善
・メンタルヘルス不調の予防・改善
・心身症（ストレス性内科疾患）の予防・改善

適度な休憩や気分転換は、集中力維持やストレス軽減に効果的です。
短時間の休息や軽い運動などを取り入れ、心身のリフレッシュを図りましょう。

④体を動かす

「体を動かす」行動は以下です。

座位行動を減らす　／　歩く　／　階段を利用する
ストレッチや体操を行う　／　健康器具を利用する（バランスボール等）

上記の行動により期待される健康増進効果は以下があります。

・運動器・感覚器障害の予防・改善
・生活習慣病の予防・改善

「体を動かす」ことは、血流を促し、筋肉の凝りを防ぐなど健康維持に不可欠です。ストレッチや軽い運動を取り入れると、運動不足も解消され生活習慣病の予防にもなります。

⑤適切な食行動をとる

「適切な食行動をとる」行動は以下です。

間食の摂り方を工夫する　／　昼食の摂り方を工夫する

上記の行動により期待される健康増進効果は以下があります。

・生活習慣病の予防・改善

不健康な食行動は、体調不良の原因となります。
社食の提供や食に関するセミナーの実施など、企業としてできるサポートを検討してみてはいかがでしょう。

⑥清潔にする

「清潔にする」行動は以下です。

手洗い、うがいをする　／　身の回りを掃除する　／　分煙する

上記の行動により期待される健康増進効果は以下があります。

・感染症・アレルギーの予防・改善

適切な室温を管理したり、手洗いや消毒を推奨したりするなど、オフィスを清潔に保つことは感染症・アレルギーの予防することの基本になります。

⑦健康意識を高める

「健康意識を高める」行動は以下です。

健康情報を閲覧する　／　自分の健康状態をチェックする

上記の行動により期待される健康増進効果は以下があります。

・運動器・感覚器障害の予防・改善
・メンタルヘルス不調の予防・改善
・心身症（ストレス性内科疾患）の予防・改善
・生活習慣病の予防・改善
・感染症・アレルギーの予防・改善

健康経営の推進には企業の取り組みが必須ですが、従業員の健康意識を高めることが重要です。
健康教育や情報提供を行い、従業員が自身の健康に関心を持ち、生活習慣を見直す機会を増やしていきましょう。

健康経営オフィスによる健康増進効果

経済産業省の「健康経営に貢献するオフィス環境の調査事業」では、健康経営オフィスの整備によって期待される健康増進効果について下表の５つを挙げており、それぞれの具体的な症状などを示しています。

参考：経済産業省 平成27年度健康寿命延伸産業創出推進事業 健康経営に貢献するオフィス環境の調査事業『健康経営オフィスレポート』

プレゼンティーイズム・アブセンティーイズムの解消が期待される健康経営オフィス

経済産業省の「健康経営に貢献するオフィス環境の調査事業」では、健康経営オフィスによってオフィス環境を整備し、従業員の健康を保持・増進する7つの行動を誘発させることが、最終的にプレゼンティーイズム（健康問題による出勤時の生産性低下）、アブセンティーイズム（健康問題による欠勤）の解消に結び付くということが明らかとされています。

出典：経済産業省 平成27年度健康寿命延伸産業創出推進事業 健康経営に貢献するオフィス環境の調査事業『健康経営オフィスレポート』

企業に多大な損失を与えることがわかっているプレゼンティーイズムとアブセンティーイズム。

それらの解消が期待できる「健康経営オフィス」に取り組むことは、従業員の健康につながるとともに、将来的に企業の収益性を高めることにもなり得ます。

～プレゼンティーイズムの概要については以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひ併せてお読みください～
●健康経営とプレゼンティーイズム:健康経営に欠かせない基礎知識を福岡の鍼灸師が紹介！

まとめ

従業員がイキイキと働けるオフィス環境づくりは、業務パフォーマンスの向上だけでなく、優秀な人財を惹きつけ、やりがいを感じてその企業で働き続けてもらう上でも重要です。

健康経営オフィスの取り組みを実践するに当たっては、まず現状を把握し、できるところから何をどのように改善していくのか、協議の上で計画的に行っていきましょう。

福岡みらいテラス鍼灸では、健康経営オフィス環境整備のお役に立てるよう、健康経営導入サポートと、福利厚生に鍼（はり）・ストレッチ施術ケアを提供しています。


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